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研究員コラム

プロ野球フランチャイズが若年層に浸透

2016.03.07 08:13 PM | 投稿者:小野田哲弥

初めて巨人を上回った―――これは昨年、本学と提携する横浜DeNAベイスターズの池田純社長が、日本経済新聞社の「神奈川県民の好きな球団」に関するインタビューに答えたものである(2015年11月13日神奈川版経済面)。

「関東で巨人を超える人気球団はない」というのが定説であるため、このニュースは特にV9時代を知る“年配層”において、少なからぬ衝撃を持って受け止められたに違いない。だが、果たしてこの傾向は、DeNAに対してのみ当てはまる現象なのであろうか。

本研究所では同様の「好きな球団」調査を全国1万人に対して実施している(2015年5月)。過去に遡ることはできないが、「年配層」(5・60代)と「若年層」(2・30代)とを比較することにより、ある程度の時系列変化が読み解けるのではないかと考え、その検証を試みた。その結果が下表および下図であり、世代別支持率は「プロ野球に関心あり」の回答者を分母に算出している。

当初の仮説通り、世代差は顕著に見られた。年配層に限定すると、巨人は依然として関東7都県すべてにおいて首位の座に君臨している。しかし若年層に注目すると、神奈川県(DeNA)のみならず、埼玉県(西武)、千葉県(ロッテ)においてもその地位が置き換わっていたからである。

若年層における「フランチャイズ浸透」とも呼ぶべきこの傾向は、本拠地を有する県単位を超えた“広域”においても進んでいることが興味深い。その現象が当てはまる地域は、東北地方(楽天)、中京圏(中日)、中国地方(広島)、九州地方(ソフトバンク)などである。

この傾向が当てはまらない県(福島県、宮崎県など)については、著名選手の出身地、あるいはキャンプ地といった要因も考えられる。だが1万人調査とはいえ、都道府県別の回答人数は十分とは言えないため、誤差の可能性も否定できない。またこの調査では若年層における全国人気No.1球団の座は「阪神」が射止めているが、この点も将来予測と捉えるのは時期尚早であろう。

いずれにしても上記結果によって「フランチャイズが若年層に浸透」という現象はほぼ一般化できる。本調査によって得られた知見を精査し、浮上した疑問点を解明するためにも、今後も同様の調査を実施予定である。新たな発見があり次第、随時本コラムにおいて報告していきたい。


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